干そば(乾麺)の美味しい召し上がり方
更科堀井 堀井良教
なぜ木鉢会のホームページで干そばの美味しい召し上がり方なのか?疑問に思う方もいらっしゃることでしょう。私たち木鉢会の店では熟練の職人(多くの場合若旦那)が毎日朝早くから“木鉢”に向かい“生そば”を拵えていて、干しそばを茹でてお客様に提供しているような店はありません。
それはもちろん生そばの方が味・香り・食感とも優れているからなのですが、干しそばにもそれなりの長所があります。保存の良さと取り扱いやすさです。元々保存食である乾麺は常備しておけばいつでも好きなときに召し上がっていただけますし、また水分が少ないので大きな釜の用意できないご家庭でも上手く茹でることができます。
ただその茹で方にもコツがあって、いくつかのポイントを知っていればいつもとはひと味ちがうおそばを召し上がっていただけるようになります。会員の中にも干しそば・缶つゆを扱っている店もありますので、ぜひおためし下さい。
材料:干しそば(一人前100g 程度が目安)そばつゆ(市販のもの)薬味(ネギ・わさびなどお好みで)
道具:できるだけ大きな鍋・揚げざる(深めのざる)・ためざる(浅めのざる)・ステンボール×2・せいろ(水きれの良い皿)・氷
1. ステンボール×2に水を張り、一のボールに氷を入れておく。
2. 鍋にお湯を張り火に掛ける。
3. 完全に沸騰したらそばをほぐし入れる。
4. そばが柔らかくなったら菜箸でゆっくりと混ぜる。
5. 火の勢いは変えず、吹きこぼれそうになったら差し水をし、そばが湯の中で対流するように注意する。
☆ポイント1
弱火にするとそばが鍋の底に沈んでしまいます。
6. 表示されているゆで時間が来たら、1,2本氷水につけて味見をし、ゆで加減を確かめる。
☆ポイント2
よく言われるように芯を残してはいけません。そばはコシのあるものではなく、コシが立つものです。
7. ゆであがったら揚げざるにあけ、用意しておいたボールの水を一気に掛ける。
☆ポイント3
水を一気に掛けることで洗いが早くすみます。
8. そばの入った揚げざるをボールに入れ、流水でよく洗う。
水道の蛇口にはシャワーをつけておいた方が、水がそば全体にかかります。
揚げざるにそばをこすりつけるようにして、ぬめりをよく取りましょう。
9. 洗い終わったら、用意しておいた氷水にそばをあけ、30秒ほどよく冷やす。
☆ポイント4
よく冷やすことでそばのコシが立ちます。しっかり茹でて、しっかり冷やします。
10. 冷えたそばをためざるに小ちょぼにとって、余分な水気を切る。
☆ポイント5
そばがのびるとは水を吸い込んでふやけてしまうことです。余分な水気は切っておきましょう。
11. せいろなど水きれの良い器に盛りつける。